栽培の難しさからかつては幻の酒米と呼ばれ、日本酒好きの間で高い人気を誇る「雄町」をマリーゴールドの花酵母で醸した酒が「天吹 雄町 純米 山廃 マリーゴールド酵母」です。アルコールの発酵を促す酵母は、通常は清酒もろみから分離された菌株から培養した清酒酵母を利用しますが、当蔵では花の中から分離された花酵母を使います。酒母を手作業で造る製法「山廃づくり」で丁寧に仕込み、18℃のタンクで2年間熟成させてから瓶詰めするという手間暇のかかった本品は、でしゃばらない微香、しっかりした味わいとキレの良さが表現され、山廃仕込みによりその味の幅が増幅されています。しかし、山廃でありながら独特な風味よりもクラシカルな純米を目指しているため、初心者向けの飲みやすい山廃仕込みに仕上がっています。温度帯によって味わいの変化が楽しめる酒で、常温がベストバランス、冷やすと軽くなり、燗酒にすると中華料理によく合います。

蔵元が提案するペアリング
豚肉のセージ添え、セップ茸（ポルチーニ茸）のガーリックとフィーヌゼルブ（パセリ、チャイブ、タラゴン、タイムの4種類のハーブを刻んだ香味料）のソテー、ムール貝のマリネ、バスマティ米とチキンコルマカレー、クラムチャウダー

天吹ブランドとは
花から分離した天然の清酒酵母「花酵母」で醸した新しい切り口の日本酒。約14種類の花酵母は、それぞれ味わいや香りにはっきりとした違いがあり、日本酒の既成概念を覆す斬新で個性的な味わいの酒を生みます。