栽培の難しさからかつては幻の酒米と呼ばれ、日本酒好きの間で高い人気を誇る「雄町」を40％まで磨き上げ、シャクナゲの花酵母で醸した酒が「天吹 雄町 純米大吟醸 生酛 しゃくなげ酵母」です。アルコールの発酵を促す酵母は、通常は清酒もろみから分離された菌株から培養した清酒酵母を利用しますが、当蔵では花の中から分離された花酵母を使います。日本酒づくりの原点である昔ながらの「生酛づくり」にこだわって酒母を手作業で造り、出来上がったものを0℃の冷蔵庫で2年間瓶貯蔵して初めて出荷するという手間暇のかかった酒です。厳しい環境の中で生き残ったシャクナゲ酵母がすばらしい味わいと品の良さを生み、オーケストラのような味の膨らみと複雑な酸味、生酛でありながら軽さとエレガントさを感じられる一本に仕上がりました。繊細で旨味成分の多い和牛などの肉料理と好相性。また温度によって味わいが変わるため、酸が立ってさっぱり飲める冷酒もよし、酸よりも旨みが顔を出す燗酒もよし、全温度帯で楽しめる純米大吟醸です。

蔵元が提案するペアリング
ベイクドポテトとスズキの白バター和え 、ロブスターの丸ごとオーブン焼き、パルミジャーノ・レッジャーノチーズのリゾット、シーフードとアラビアータソースのスパゲッティ

天吹ブランドとは
花から分離した天然の清酒酵母「花酵母」で醸した新しい切り口の日本酒。約14種類の花酵母は、それぞれ味わいや香りにはっきりとした違いがあり、日本酒の既成概念を覆す斬新で個性的な味わいの酒を生みます。